【2026年版】 陸上自衛隊USB感染事件とは? USBメモリは本当に危険なのか|原因・経緯・対策を徹底解説

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2025年6月、陸上自衛隊で使用されていたUSBメモリからマルウェアが検出され、
約1年間にわたり機密システムへ接続されていたことが報じられました。
幸いにも、
防衛省の調査では情報漏えいや
ネットワーク内への感染拡大は確認されませんでした。

しかし、この出来事は「USB一本」が組織全体の情報セキュリティを
揺るがしかねない
ことを改めて社会へ示す事例となりました。

近年はランサムウェアや標的型攻撃ばかりが注目されますが、USBメモリは現在でも
企業・自治体・官公庁・防衛組織で利用され続けています。インターネットから
隔離された閉域網(エアギャップ環境)であっても、人がUSBを持ち込むことで
マルウェアが侵入する可能性があるためです。

本記事では、陸上自衛隊USB感染事件で何が起きたのかを整理するとともに、
防衛省の説明、サイバー安全保障分野における政府方針、そしてIPA・JPCERT/CC・
Microsoft・CISAが公表しているUSBセキュリティ対策を踏まえながら、現代の
サプライチェーンリスクについて技術的な視点から解説します。


この記事でわかること

  • 陸上自衛隊USB感染事件の経緯と防衛省の公式説明
  • USBメモリがサイバー攻撃の侵入口になる理由
  • 閉域網(エアギャップ)でも感染が起こり得る仕組み
  • 政府が進めるサプライチェーンリスク対策
  • 企業・自治体・一般利用者が実践できるUSBセキュリティ対策
  1. 陸上自衛隊USB感染事件とは何だったのか
    1. 2025年に明らかになったUSBメモリ感染事案
    2. 問題となったのは「マルウェア」だけではない
    3. 能登半島地震対応という特殊事情
  2. なぜUSB一本が機密システム全体を危険にさらすのか
    1. 閉域網(エアギャップ)は本当に安全なのか
    2. USBは「人が運ぶネットワーク」である
    3. BadUSB・ショートカット感染・サプライチェーン攻撃は何が違うのか
  3. 政府が進めるサイバー安全保障とUSBリスクへの新たな考え方
    1. 国家サイバー統括室が示す「サプライチェーン全体」の防御
    2. なぜ「USBの使用禁止」ではなく「適切な管理」が求められるのか
    3. 一般企業・自治体も他人事ではない
    4. IPA・JPCERT/CC・Microsoft・CISAが共通して示す対策
  4. 【続報】Amazonでも容量偽装USBが確認──自衛隊だけの問題ではない
    1. 容量偽装USBは何が危険なのか
    2. 「KIOXIAだから危険」ではない──問題はブランドを装った偽物
    3. Amazonは対策している。それでも完全排除は難しい理由
  5. まとめ|陸上自衛隊USB感染事件が私たちに示したもの
  6. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. USBメモリは挿しただけで感染しますか?
    2. Q2. 陸上自衛隊では情報漏えいは発生したのですか?
    3. Q3. なぜUSBメモリが危険視されるのでしょうか?
    4. Q4. BadUSBとは何ですか?
    5. Q5. USBメモリを初期化すれば安全になりますか?
    6. Q6. 一般家庭でもUSBメモリのウイルスチェックは必要ですか?
    7. Q7. USBメモリの容量偽装とは何ですか?
    8. Q8. 一般企業ではどのような対策が必要ですか?
    9. Q9. なぜニュースではマルウェア名が公表されないことがあるのですか?
    10. Q10. この事件から私たちが学ぶべきことは何ですか?
  7. 参考文献・出典
  8. 内部リンク(案)
  9. 〆最後に〆

陸上自衛隊USB感染事件とは何だったのか

陸上自衛隊で確認されたUSBメモリ感染事例は、単なる「ウイルスが見つかった」という出来事ではありません。
防衛省の説明からは、感染したUSBの性質だけでなく、運用ルールが守られていなかったことや、サプライチェーン全体の管理が重要であることが明らかになりました。
ここでは事件の経緯と、防衛省が公表した内容を整理しながら、何が本当の問題だったのかを解説します。

2025年に明らかになったUSBメモリ感染事案

2025年6月、日経新聞の報道を契機として、陸上自衛隊中部方面総監部において使用されていたUSBメモリからマルウェアが検出されていたことが明らかになりました。

防衛省の記者会見によれば、問題となったUSBメモリは令和7年(2025年)2月にマルウェアが検知され、そのUSBは約1年間にわたり機密システムで利用されていました。

一見すると重大な情報漏えい事件にも思えますが、防衛省は詳細な調査の結果、

  • 自己増殖型の古典的なマルウェアであったこと
  • 情報窃取機能は確認されなかったこと
  • 外部サーバーとの通信は行われていなかったこと
  • システム内部への感染拡大も確認されなかったこと

を公表しており、防衛システムへの直接的な影響は確認されなかったと説明しています。

問題となったのは「マルウェア」だけではない

今回の事案で特に重要だったのは、「USBメモリにマルウェアが存在したこと」だけではありません。

小泉進次郎防衛大臣は記者会見において、防衛省・自衛隊ではUSBメモリの利用に際して、

  • 安全性の確認
  • 調達時のサプライチェーン確認
  • 使用前のウイルスチェック

を実施する規則が定められているにもかかわらず、
「例外なくウイルスチェックを実施するという規則が遵守されていなかった」
ことが問題であったと説明しました。

つまり、本件は単なるマルウェア感染ではなく、
運用ルールが適切に実施されていなかったこと
が重要な論点となっています。

能登半島地震対応という特殊事情

防衛省の説明では、このUSBメモリは令和6年能登半島地震への災害対応の中で物品登録され、運用されていたことも明らかになっています。

災害対応では通常とは異なる調達や機器運用が行われる場合がありますが、そのような状況であってもセキュリティ手順を省略してよいわけではありません。

現在、防衛省はUSBメモリの取得経緯について改めて調査を進めるとともに、ウイルスチェックの徹底を図るとしています。

ポイント
今回の事件で最大の教訓は、「未知の高度なAPT攻撃が成功した」ということではなく、
定められていた基本的なセキュリティ運用が徹底されていなかったことにあります。サイバー攻撃対策では、高度なAI検知システム以上に、基本ルールの確実な運用が組織全体の安全性を左右することが改めて示されました。

なぜUSB一本が機密システム全体を危険にさらすのか

陸上自衛隊のUSB感染事例が社会へ与えた最大の教訓は、「USBメモリそのものが危険」という単純な話ではありません。
重要なのは、USBメモリが組織のセキュリティ境界を物理的に越えてしまう媒体であるという点です。

企業や官公庁ではファイアウォールやEDR、ゼロトラストなどネットワーク経由の攻撃対策が進んでいます。しかし、USBメモリはインターネットを経由せず、人が直接持ち運ぶことができます。そのため、ネットワークを完全に遮断した環境であっても、USB一本によってマルウェアが持ち込まれる可能性があります。

実際、政府が近年公表しているサイバー安全保障関連資料でも、サプライチェーン全体の安全性確保や、調達から運用まで一貫したセキュリティ対策の重要性が繰り返し示されています。今回の事案も、こうした課題を象徴する事例と言えるでしょう。

参考:中島明日香「サイバー攻撃」(PR)


閉域網(エアギャップ)は本当に安全なのか

防衛機関や重要インフラでは、インターネットから物理的に切り離した「閉域網(エアギャップ環境)」が広く利用されています。

エアギャップとは、外部ネットワークと接続しないことでサイバー攻撃を防ぐ考え方です。軍事施設、発電所、鉄道、医療機関など、高い安全性が求められる組織で採用されています。

しかし、閉域網は「ネットワークが存在しない」のではなく、「外部通信が制限されている」だけです。
データの受け渡しやソフトウェア更新、ログ収集などでは、現在でもUSBメモリや外付けSSDなどの可搬媒体が利用されるケースが少なくありません。

つまり、人がUSBメモリを持ち込めば、閉域網の外部に存在するデータを内部へ運び込めます。
このためUSBは古くから「エアギャップを突破する代表的な攻撃経路」として知られています。

ここがポイント
「閉域網だから安全」という考え方は現在では十分ではありません。
USBメモリなどの可搬媒体を介した物理的なデータ移動も、サイバーセキュリティの重要な管理対象となっています。

USBは「人が運ぶネットワーク」である

USBメモリは単なる記録媒体ではありません。
サイバーセキュリティの観点では、「人が運ぶネットワーク」と考えた方が実態に近いと言えます。

通常、ネットワーク経由の攻撃ではファイアウォールや侵入検知システムが通信を監視します。しかしUSBメモリは人間が直接持ち運び、パソコンへ接続するため、ネットワーク監視だけでは防げません。

例えば次のような場面ではUSBが利用されています。

  • 災害対応時のデータ受け渡し
  • 設備保守用プログラムの更新
  • 閉域網へのファイル搬入
  • 測定機器や産業機器の設定変更
  • バックアップデータの移動

これらは業務上必要な運用ですが、一つでも管理が不十分になると、マルウェアが組織内部へ持ち込まれる可能性があります。

今回、防衛省は「USB使用前のウイルスチェックを例外なく実施する」という規則が守られていなかったことを問題視しました。
つまり、USB自体よりも運用管理が重要であることが改めて示されたと言えます。


BadUSB・ショートカット感染・サプライチェーン攻撃は何が違うのか

ニュースでは「USBマルウェア」と一括りに報道されることが多いものの、実際には攻撃手法は大きく異なります。

種類 概要 特徴
通常のマルウェア USB内の実行ファイルを利用者が開くことで感染 現在でも比較的多い手法
ショートカット型(.lnk) フォルダーに見せかけたショートカットを実行させる 利用者をだまして感染させる
BadUSB USB内部ファームウェアを書き換え、キーボードなど別機器として動作 通常のウイルス対策だけでは検知が難しい場合がある
サプライチェーン攻撃 製造・流通・保守の段階で機器やソフトウェアが改ざんされる 組織全体へ影響する可能性がある

今回、防衛省は検出されたマルウェアについて「自己増殖型の古典的なマルウェア」であり、情報窃取や外部通信は確認されなかったと説明しています。

これはBadUSBのような高度なファームウェア攻撃とは性質が異なるものですが、それでも組織内でウイルスチェックが徹底されていなかったことは重要な課題として受け止められました。

一方、近年では国家支援型攻撃(APT)においても、USBなど可搬媒体を利用した侵入経路が研究・分析されています。そのため各国政府は、USB利用そのものを禁止するのではなく、「調達」「検査」「運用」「廃棄」まで含めたライフサイクル全体で管理する方向へ移行しています。

技術的な視点
今回の陸上自衛隊USB感染事例は、高度なゼロデイ攻撃による侵害ではなく、「基本的なセキュリティ運用の徹底」がいかに重要であるかを示した事例でした。一方で、USBは現在でもサプライチェーン攻撃や閉域網への侵入経路として利用され得るため、企業・自治体・個人を問わず継続的な管理が求められています。

政府が進めるサイバー安全保障とUSBリスクへの新たな考え方

陸上自衛隊USB感染事例は、一つの組織だけの問題ではありません。
政府は近年、サイバー攻撃の高度化やサプライチェーンの複雑化を受け、国全体のサイバー安全保障を強化するための制度整備を進めています。

その背景にあるのは、「境界防御だけでは守れない時代」が到来したという認識です。
インターネット経由の攻撃だけではなく、USBメモリや保守機器、更新プログラムなど、信頼されている経路を悪用する攻撃が世界的に増加しています。

今回の陸上自衛隊USB感染事例も、こうした流れの中で理解する必要があります。防衛省はシステムへの影響は確認されなかったと説明していますが、「規則どおりのウイルスチェックが実施されていなかった」という事実は、組織の運用管理がサイバーセキュリティの根幹であることを改めて示しました。


国家サイバー統括室が示す「サプライチェーン全体」の防御

政府が公表している「サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた提言」では、従来のネットワーク防御だけでは十分ではなく、情報システムを構成する機器やソフトウェア、その調達・保守・運用まで含めたサプライチェーン全体の安全性を確保する必要性が強調されています。

この考え方では、USBメモリも単なる記録媒体ではありません。

  • どこで製造されたのか
  • どの経路で調達されたのか
  • 安全性は確認されたのか
  • 使用前の検査は実施されたのか
  • 利用履歴は管理されているか

といった一連のライフサイクル全体が、サイバーセキュリティ対策の対象となります。

今回、防衛省が「取得までの経緯を改めて調査している」と説明した背景にも、このサプライチェーン全体を検証するという考え方があります。

ポイント
サプライチェーンリスクとは、「製造国」だけを意味する言葉ではありません。調達、物流、保守、検査、運用までを含めた一連の流れのどこでリスクが発生するかを評価する考え方です。

なぜ「USBの使用禁止」ではなく「適切な管理」が求められるのか

事件を受け、「USBメモリを全面禁止すればよいのではないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、現実には多くの現場でUSBメモリは必要不可欠な存在です。

例えば、防衛・医療・製造・電力・交通などの分野では、閉域網で運用される機器へのソフトウェア更新やログの取得、災害時のデータ搬送など、USBメモリが業務に欠かせない場面が数多く存在します。

そのため重要なのは、「USBを使うかどうか」ではなく、「安全に管理しながら使うかどうか」です。

防衛省の説明でも、USBメモリそのものを問題視したのではなく、使用前のウイルスチェックという基本的な運用ルールが守られていなかったことが課題として挙げられています。

これは民間企業にも共通する教訓です。
最新のセキュリティ製品を導入していても、基本的なルールが守られていなければ、リスクを完全に防ぐことはできません。


一般企業・自治体も他人事ではない

陸上自衛隊のUSB感染事例は、防衛組織だけに限られた特殊な出来事ではありません。
企業や自治体、医療機関、教育機関など、多くの組織でもUSBメモリは現在も業務に利用されています。

例えば、会議資料の受け渡し、工場設備の設定変更、医療機器のデータ取得、自治体システムの保守作業など、USBメモリが欠かせない業務は少なくありません。
そのため、USBを介したマルウェア感染は、業種を問わず発生し得るリスクとして認識する必要があります。

特に近年は、ランサムウェア対策としてネットワーク監視やEDR(Endpoint Detection and Response)を導入する企業が増えています。しかし、USBメモリはネットワークを経由せずにデータを持ち込めるため、運用ルールが徹底されていなければ十分な効果を発揮できません。

IPAやJPCERT/CCが公開しているガイドラインでも、可搬媒体の適切な管理は情報セキュリティ対策の基本項目として位置付けられています。

一般企業では、次のような基本的な対策を組み合わせることで、多くのUSB関連リスクを低減できます。

  • 私物USBメモリの業務利用を禁止する。
  • USBメモリを資産管理台帳で一元管理する。
  • 利用前には必ずウイルスチェックを実施する。
  • 重要データは暗号化USBや暗号化ストレージを利用する。
  • USB接続ログを取得し、不正利用を監査できる体制を整備する。
  • 従業員への情報セキュリティ教育を継続的に実施する。

高度なセキュリティ製品を導入することも重要ですが、それ以上に「決められたルールを例外なく実施すること」が組織全体の安全性を支える基盤となります。今回の陸上自衛隊USB感染事例は、そのことを改めて示した事例と言えるでしょう。

IPA・JPCERT/CC・Microsoft・CISAが共通して示す対策

国内外のセキュリティ機関が公表しているガイドラインを見ると、USBメモリ対策には共通した考え方があります。

機関 主な考え方
IPA(情報処理推進機構) 不明なUSBを接続しない、使用前にウイルスチェックを実施する、重要データはバックアップを取得する。
JPCERT/CC インシデント対応ではUSBなど可搬媒体も感染経路として調査対象とし、利用履歴を把握することが重要。
Microsoft AutoRun機能の制限、Microsoft Defenderによるリアルタイム保護、OS・セキュリティ更新の継続を推奨。
CISA(米国サイバーセキュリティ・インフラ安全保障庁) 信頼できないUSBを使用しないこと、可搬媒体を含めたサプライチェーン管理、組織全体でのセキュリティ教育を推奨。

これらを比較すると、どの機関も「特殊な最新技術」ではなく、基本的なセキュリティ運用を確実に実施することを最も重視している点が共通しています。

陸上自衛隊USB感染事例も、まさにこの基本原則の重要性を示した出来事と言えるでしょう。

専門家の視点
今回の事例から得られる教訓は、「USBは危険だから使わない」という単純な結論ではありません。重要なのは、

  • 信頼できる調達経路を選ぶこと
  • 使用前のウイルスチェックを徹底すること
  • 利用履歴を管理すること
  • 定期的な教育と運用監査を実施すること

これらを継続することで、USBを安全に活用できる環境を維持することができます。


【続報】Amazonでも容量偽装USBが確認──自衛隊だけの問題ではない

自衛隊で問題となったUSBメモリー事件は、決して特殊な事例ではありません。
近年は一般消費者向けECサイトでも、容量を偽装したUSBメモリーやSDカードが流通していることが各種調査で報告されています。

日本経済新聞は、Amazonで推奨表示されたUSBメモリー約200商品の口コミを調査し、
約2割の商品で「容量が実際より少ない」「保存したデータが消えた」といった容量偽装を疑うレビューを確認したと報じています。
一部商品については実機を購入し、第三者機関へ解析を依頼した結果、調査対象となった中国ブランド5製品すべてで容量偽装が確認されたとされています。

容量偽装USBでは、パソコン上では「1TB」や「2TB」と表示されても、
実際には数十GB~数百GB程度しか保存できず、
容量を超えた時点で古いデータを上書きしたり、
ファイルが破損したりする危険があります。

参考:中島明日香「サイバー攻撃」(PR)

容量偽装USBは何が危険なのか

容量偽装USBの最大の問題は、「正常に保存できたように見える」ことです。
WindowsやmacOSでは1TBなどの容量として認識されるため、
利用者は異常に気付きません。

  • 保存した写真や動画が後から開けなくなる
  • 古いファイルが勝手に上書きされる
  • バックアップが成立していない
  • 企業データを失う恐れがある
  • 自治体・官公庁でも被害が起こり得る

さらに海外レビューでは、
製造管理が不十分な製品について
マルウェアや不審なプログラムの混入を疑う報告も見られます。
ただし個々のレビューだけで事実と断定することはできず、
製品ごとに評価を確認する姿勢が重要です。

「KIOXIAだから危険」ではない──問題はブランドを装った偽物

一部SNSでは「KIOXIAも危険ではないか」という情報が見られます。
しかし、現時点で問題視されているのは
KIOXIA(旧東芝メモリ)そのものではありません。

KIOXIAは日本の半導体メーカーであり、
公式サイトでも模倣品やブランドを無断使用した製品への注意喚起を行っています。
つまり問題なのは、
KIOXIA製品ではなく、
「KIOXIAブランドを装った模倣品」が流通していることです。

購入時は、
Amazon直販、
正規販売店、
メーカー認定ショップなど、
信頼できる販売経路を選ぶことが重要です。

Amazonは対策している。それでも完全排除は難しい理由

Amazonは近年、模倣品対策を大幅に強化しています。
ブランド保護への継続的な投資やAIを活用した出品監視、ブランド登録制度(Brand Registry)、Transparencyなどを導入し、権利侵害の疑いがある出品の多くを事前に阻止していると公表しています。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}

一方で、今回のように推奨表示された商品やマーケットプレイスの商品に対し、
容量偽装を疑う報告が寄せられているケースもあります。
つまり、
「対策していない」のではなく、
巨大なマーケットプレイスであるがゆえに、
悪質な出品を100%排除することは極めて難しいのが現状です。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}

利用者側も、
販売者情報やレビューだけに頼らず、
メーカー公式ストアや正規販売店を選ぶことが重要になります。

まとめ|陸上自衛隊USB感染事件が私たちに示したもの

陸上自衛隊で確認されたUSBメモリ感染事例は、「USB一本が組織全体のセキュリティを左右し得る」ことを改めて社会へ示しました。

幸いにも、防衛省の調査では、検出されたマルウェアは自己増殖を行う古典的なタイプであり、情報窃取や外部サーバーとの通信、システム内部への感染拡大は確認されませんでした。

しかし、本件で最も重要だったのは、防衛省・自衛隊で定められていた「USB使用前には例外なくウイルスチェックを実施する」という規則が遵守されていなかった点です。

サイバー攻撃というと、高度なゼロデイ攻撃や国家支援型APT(Advanced Persistent Threat)が注目されがちです。しかし実際には、基本的なセキュリティルールの徹底が、組織を守る最も重要な防御策であることを、この事例は改めて示しています。

また、政府が近年推進しているサイバー安全保障政策では、「境界防御」だけではなく、サプライチェーン全体の安全性を確保する考え方へ大きく舵を切っています。

USBメモリも、その調達・保管・利用・廃棄までを含めたライフサイクル全体で管理することが求められる時代になりました。

これは防衛組織だけの話ではありません。
企業、自治体、病院、学校、そして一般家庭においても、「新品だから安全」「メーカー製だから安心」と考えるのではなく、信頼できる販売経路を選び、使用前のウイルスチェックや容量確認を行うことが重要です。

本記事のポイント

  • USBメモリは現在でも重要な攻撃経路の一つである。
  • 閉域網(エアギャップ環境)でもUSB経由でマルウェアが侵入する可能性がある。
  • 今回の事例では情報漏えいは確認されなかった。
  • 問題となったのは、USB利用ルールが守られていなかったことである。
  • 政府はサプライチェーン全体を対象としたサイバー安全保障へ移行している。
  • 基本的なセキュリティ運用の徹底が、最も効果的な防御策である。

よくある質問(FAQ)

Q1. USBメモリは挿しただけで感染しますか?

現在のWindowsではAutoRun機能が制限されているため、従来より感染しにくくなっています。ただし、BadUSBのような特殊な攻撃や、不正な実行ファイルを利用者が開いた場合には感染する可能性があります。

Q2. 陸上自衛隊では情報漏えいは発生したのですか?

防衛省の説明では、検出されたマルウェアは自己増殖型の古典的なものであり、情報窃取や外部通信、システム内部への感染拡大は確認されなかったとされています。

Q3. なぜUSBメモリが危険視されるのでしょうか?

USBメモリはネットワークを経由せず、人が物理的にデータを持ち運べるため、閉域網(エアギャップ環境)でもマルウェアを持ち込める可能性があります。

Q4. BadUSBとは何ですか?

USB内部のファームウェアを書き換え、本来は記録媒体であるUSBをキーボードやネットワーク機器として動作させる攻撃手法です。通常のウイルススキャンだけでは検知が難しい場合があります。

Q5. USBメモリを初期化すれば安全になりますか?

通常のフォーマットでは悪意あるファームウェアを書き換えることはできません。不審なUSBメモリは利用せず、信頼できる製品へ交換することをおすすめします。

Q6. 一般家庭でもUSBメモリのウイルスチェックは必要ですか?

はい。新品・中古を問わず、初めて利用するUSBメモリはウイルス対策ソフトでスキャンし、必要に応じて容量チェックも実施すると安心です。

Q7. USBメモリの容量偽装とは何ですか?

USB内部の制御チップを書き換え、実際より大きな容量に見せかける不正製品です。保存容量を超えるとデータが破損する恐れがあります。

Q8. 一般企業ではどのような対策が必要ですか?

私物USBの持ち込み制限、利用前のウイルスチェック、USB資産管理、暗号化USBの採用、利用ログの取得などを組み合わせることが推奨されます。

Q9. なぜニュースではマルウェア名が公表されないことがあるのですか?

調査が継続中である場合や、新種・亜種で名称が統一されていない場合、また国家安全保障や攻撃手法の秘匿などの理由から、詳細が公表されないケースがあります。

Q10. この事件から私たちが学ぶべきことは何ですか?

最も重要なのは、「高度な攻撃だけを警戒する」のではなく、USB利用ルールやウイルスチェックなど基本的なセキュリティ対策を確実に実施することです。企業・自治体・個人を問わず、日頃の運用管理がサイバーセキュリティの基盤となります。


参考文献・出典

  • 防衛省・自衛隊 小泉防衛大臣記者会見(2025年6月)
  • 日本経済新聞「陸上自衛隊でウイルス感染USBメモリーを機密システムで使用」に関する報道
  • 国家サイバー統括室(NCO)「サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた提言」
  • 情報処理推進機構(IPA)「情報セキュリティ10大脅威」およびUSBメモリ利用に関する各種注意喚起
  • JPCERT/CC インシデント対応およびマルウェア対策資料
  • Microsoft Learn AutoRun・Microsoft Defender・USBデバイスセキュリティ関連ドキュメント

CISA(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)USB Device Security Guidance、Supply Chain Risk Management Guidance

内部リンク(案)

  • AmazonのUSBメモリは危険?
  • BadUSBとは何か
  • サプライチェーン攻撃とは?
  • 能動的サイバー防御とは?

〆最後に〆

以上、間違い・ご意見は
次のアドレスまでお願いします。
最近は全て返信出来てませんが
適時、返信して改定をします。

nowkouji226@gmail.com

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